MetaMaskは、イーサリアムブロックチェーンを使用するDApp(分散型アプリケーション)にアクセスするために使用されるブラウザ拡張機能です。
MetaMaskを使用する際には、セキュリティのためにシークレットリカバリーフレーズを作成することができます。
このフレーズを使用して、新しい環境においても以前のMetaMask環境を復元することができます。
復元の手順は次の通りです。
旧スマホでシークレットリカバリーフレーズを確認する
MetaMaskを使用していた旧スマートフォンを手元に用意し、MetaMaskの設定画面からシークレットリカバリーフレーズを確認します。シークレットリカバリーフレーズは、MetaMaskの設定画面内の「セキュリティとプライバシー」の項目から確認することができます。
新スマホかPCにMetaMaskをインストールする
次に、新しい環境にMetaMaskをインストールします。MetaMaskは、Google Chrome、Firefox、Operaなどの一部のブラウザで利用可能なブラウザ拡張機能として提供されています。スマートフォンで使用する場合には、iOS用またはAndroid用のアプリをダウンロードしてください。
新MetaMaskにシークレットリカバリーフレーズをインポートする
新しい環境にMetaMaskをインストールしたら、シークレットリカバリーフレーズを使用して以前の環境を復元することができます。MetaMaskの初回起動時には、新規アカウントを作成するか、シークレットリカバリーフレーズを使用して既存のアカウントを復元することができます。この際に、先ほど確認したシークレットリカバリーフレーズを入力します。入力が完了すると、以前のMetaMask環境が復元されます。
以上が、MetaMaskを使用して以前の環境を新しい環境に復元する手順です。MetaMaskを使用する際には、セキュリティに十分注意し、シークレットリカバリーフレーズを大切に保管しておくことが重要です。
復元したMetaMaskに反映されない情報
MetaMaskを復元した際、以前追加したトークンやアドレス、カスタムRPCなどの情報はリセットされます。しかし、保有しているトークン自体は失われていないので、安心してください。
復元されない情報は以下の3つです。
・追加したトークンの情報 ・アカウント作成で追加したアドレス ・カスタムRPC
これらの情報を復元するためには、以下の手順を行う必要があります。
- 保有しているトークンの情報は、CoinGeckoなどのWebサイトで調べて、再度追加する必要があります。
- アカウント作成で追加したアドレスは、再度「アカウント作成」を行えば同じアドレスが生成されます。
- カスタムRPCは、ChainlistなどのWebサイトを利用して再度追加する必要があります。
- もし以前にインポートしていた他のアカウントがある場合は、秘密鍵を使用して再度MetaMaskにインポートする必要があります。
これらの手順を実行することで、完全に環境を復元することができます。
MetaMaskを復元できないとき
MetaMaskを復元する際に、上手くいかない場合があります。その原因として考えられることは以下の通りです。
・単語のスペルが間違っている ・単語の順番が間違っている ・コピペのミス
MetaMaskを復元できない場合は、上記のミスがないかもう一度確認してみてください。特に、シークレットリカバリーフレーズの単語のスペルや順番が正しいかどうかを再度確認することが大切です。
シークレットリカバリーフレーズを忘れた場合
シークレットリカバリーフレーズを保存することができなかったり、忘れてしまったり、紛失してしまった場合、MetaMaskを復元することができず、資金を取り出すことができなくなってしまいます。
しかし、1つだけ方法があります。それは、「秘密鍵」がある場合です。秘密鍵が分かっている場合、別の端末のMetaMaskにインポートすることができます。そのため、MetaMask内の資金にアクセスすることができます。
秘密鍵は、シークレットリカバリーフレーズと同様に重要な情報です。秘密鍵を第三者に知られると、MetaMask内の資金を不正に使用される可能性があります。そのため、秘密鍵を安全な場所に保管することが重要です。
シークレットリカバリーフレーズの注意点
以上のように、シークレットリカバリーフレーズがあれば、新しいMetaMaskでウォレットを復元することができます。
しかし、注意しなければならないことがあります。
シークレットリカバリーフレーズは、誰でもこの方法で復元してウォレットを操作できます。そのため、フィッシング詐欺からシークレットリカバリーフレーズを守るためには、誰にも知られないように保管する必要があります。
例えば、写真に撮ってクラウドに保存する方法や、メモアプリに保存する方法は、保存先のアプリのアカウントが乗っ取られたり、ウィルスが混入すると、シークレットリカバリーフレーズが漏洩する可能性があります。
そのため、推測されない強いパスワードを使って、定期的に変更するなどの対策を取ることで、より安全にシークレットリカバリーフレーズを保管することができます。